看護師の離職率はどのぐらい?やっぱり高い?

看護師はポピュラーな仕事であると同時に一つの特徴がある職種でもあります。
それは、離職率が高いということです。毎年多くの看護師さんが職場を離れて退職、または転職をしていきます。
どうして離職率が高いのか?実際にどれくらい高いのか?それによって生じる問題、対策、看護師さんたちの事情について今回はまとめていこうと思います。

看護師さんの離職率はどれくらい高いのか?

2017年の統計によると全国の一般労働者の平均離職率は約11%となっています。一方看護師の離職率はというと、、、10.6%となっています。
そんなに高くないのではないか?と感じられるかもしれませんが、これは医療現場という特殊な環境を考慮すると事情が変わってきます。
医療現場では常に長期的な視点で人材を求めており、理想的な離職率というのは一般の業種に比べてずっと低いのです。
これは患者さんの命にかかわる仕事ですから毎日違う看護師が来ては現場の状況を把握しきれないという理由が大きいです。
ですので10%という数字でも状況としてはかなり高く、毎年16万人もの看護師が離職してしまっているのは理想的な状況とは言えなそうです。

離職率が高い原因

ではなぜ、理想的な離職率にとどまることがなく毎年多くの看護師が辞めて行ってしまっているのでしょうか。
理由の一つとしては、やはりそのハードな労働環境が挙げられます。
夜勤も含めて常に動き続けることによる肉体的な消耗はもちろん、患者さんの命を預かるという社会的な責任は使命感につながると同時に、心理的負担にもなりうるでしょう。
また、現場の多くが女性社会ということもあり、人間関係がギスギスしてしまうケースも少なくないようです。
人間関係に気を遣うことが比較的多い女性が一緒に仕事をする中で、肉体的にも精神的にも消耗していれば、人間関係が悪化してしまうことも起こりえるでしょう。
さらに、医療業界の慢性的な人手不足も労働環境に良い影響は与えていません。ただでさえ大変な業務であるにも関わらず、さらに人手不足で一人一人の負担が増えるともなれば、長く続けることができなくなってしまいますよね。
高齢化社会の進展に伴って医療需要は今後も高まり続けることが予想されるため、より一層状況の改善が迫られています。
最近では「7:1看護体制」なる制度が整備されて、看護師さん一人一人の負担を軽減してヘルシーな医療現場を作っていくための試みがなされています。
また、女性が多いという話からもつながるのが、出産や結婚といったライフステージの変化も離職を促す要因になっています。
家庭と仕事のバランスをうまくとっていく方法も様々ありますが、消耗の激しい看護師の業務という特性上、家庭を選択する人も多いようです。
非常勤などのスタイルでも看護師の仕事を続けることのできる環境がより整っていくことが求められますね。
一方で、離職率の高さにはポジティブな理由もあって、専門職である看護師の仕事では、違う現場でスキルアップ・キャリアアップを狙うことのできるチャンスが多いです。
専門の分野でキャリアを積み上げたい、管理職に進むためのスキルを試したいなど、スキルアップ・キャリアアップに挑戦したいと思うのは自然なことですよね。

看護師の離職率についてまとめ

看護師の離職率の高さには様々な要因があるようです。やりがいのある仕事ではありますが、ご自身の健康を消耗しては元も子もありません。
患者さんの命を守る看護師の仕事は生涯かけて取り組む価値のあるものですし、長く続けることで得られる人間的な資産も非常に大きいです。
そのために、長く続けられる自分に合った職場を見つけることが大切ですね。多くの職場の中から比較検討ができる転職・求職サイトも理想の職場を見つけるのに役立つでしょう。

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